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随想の広場

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少子化

10.11.26
SAVS会員 KEC教育グループ 木村 敢治

 最近、日経新聞等で塾・予備校のM&Aに関する記事をよく見かける。塾や予備校は事業の特殊性もあり、どこかビジネスとは縁遠い存在であり、その手の話題の対象となることはあまりなかった。 それにも関わらず、このような記事が出てくるということはそれだけこの業界がもがいているということである。最大の要因はいわゆる少子化である。

 塾・予備校業界はかなり前から少子化の脅威にさらされてきた。各社は生き残りのために必死である。 少子化への対応を怠った多くの企業が既に撤退を余儀なくされた。これは他の業界にとって対岸の火事ではない。 子供を顧客とする塾・予備校業界がはじめに少子化の影響を受けたに過ぎず、今後あらゆる業界が市場の縮小という問題に直面することになるだろう。

 そもそも少子化という言葉は問題の深刻さを十分に表していないように思う。本当に深刻な問題は人口の減少である。 少子化は人口減という深刻な問題の兆候にしか過ぎない。企業だけでなく、財政や社会保障等、多くの社会システムは人口の増加を前提に作られているように思う。それに徐々に歪が出てきているのではないだろうか。来るべき人口減に備え、各企業、行政機関はあらゆるシステムの見直しが必要であろう。


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