研究会メンバーによる随想をお楽しみください。
昨秋、小生が所属する合唱団が行った定期演奏会において、全20曲超の中の一つとしてサザンオールスターズの「TSUNAMI」を演奏した。この曲は2000年にリリースされ、200万枚を超えるCD販売を記録している大ヒット曲である。曲中のサビ部分で“つなみのようなわびしさにおびえてる〜”と歌われているように、若者の人生につきものの失恋と絶望を象徴するものとして「つなみ」という詞を使ったのは、作者桑田佳祐の感性であろう。突如何の前触れもなく、自然の為すが儘に人のくらしを破壊し、絶望の淵へ陥れる「つなみ」の恐怖についてはある程度観念的に認識はしていたが、図らずも3月11日の東北関東大震災をテレビの画面などで目にすることで、実感することとなった。 |