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グローバル時代、BOPビジネス思考の新商品開発

12.05.16
SAVS会員 (有)サミット・ラボ 取締役社長 杉村光二
人口減少、高齢化、円高などによる国内市場の縮小傾向で、海外市場に活路を求めざるを得ない状況下、企業の海外転出による国内産業の空洞化が叫ばれて久しい。自ら転出にまで至らない中小企業にもグローバル化の波は確実に押し寄せてきている。

海外市場に目を向ければ、これまでの国内市場とは全く違う市場ニーズが多かれ少なかれ存在することは周知の事実である。
世界市場において、所得水準の底辺ではあるが世界人口の 72%を占めるといわれている膨大な市場が望める階層を対象としたBOP(Bottom of Pyramid)ビジネスが注目されている。

この市場にはこれまで常識とされてきた機能・性能や仕様、数量・価格はほとんど通用しない。文字通りの「逆転の発想」が必要となる。

具体的に国内市場においては便利(すべて電動,自動…)、多機能・高性能(早い,軽い,小さい、薄い…)な商品の人気が高く、どうしても重装備となり日本固有の進化を遂げ、知らぬ間にガラパゴス状態にまで陥っている。
確かに安心・安全・便利は良いかもしれないが、果たしてそこまで必要か? “Simple is best” 原点に返ってBOPビジネス的発想を取り入れてみることも必要である。

これまでの延長線上で物事を考えるのではなく、一度BOPビジネスの考え方を新商品開発・新市場開拓に応用してみると、これまでとは全く異なった斬新でユニークな商品や市場を生み出す可能性が大いにあるのではないだろうか。


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