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随想の広場

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生涯のある時期における時間の長さは、年齢に反比例する

14.03.16
SAVS会員 エノモト経営研究所 代表 榎本 直行
月日(つきひ)の経つのは早い。特に還暦をとうに過ぎた最近はその感が強い。
この前正月を迎えたのにもう3月中旬と、今年の4分の1も経とうとしている。
昔の子供の頃より、年寄となった最近の方が月日が早く経つのではと感じられる。

 この年(とし)を取るほど1年が短く感じるということは、19世紀のフランスの哲学者“ポール・ジャネー”が提唱したものだそうだ。
「生涯のある時期における時間の心理的長さは、年齢の逆数に比例する(年齢に反比例する)」ということである。
例えば、50歳の人間にとって1年の長さは人生の50分の1ほどであるが、5歳の人間にとっては5分の1に相当する。
よって、50歳の人間にとっての10年間は5歳の人間にとっての1年間に当たり、5歳の人間の1日が50歳の10日に当たることになる。

 一方、実際に子供は、もっと遊びたい・もっと勉強したい・いろいろなことを知りたい、覚えたいと1日の時間が足りないと感じるが、 単調な生活を送っている年寄にとっては、時間の経過が遅く、1日が長く感じるもの。
即ち、ジャネーの法則は、現在進行している時間の体感速度ではなく、過去を振り返った時に感じる時間の長さの印象を言っているのである。

 50・60・70歳になっても毎日が新鮮で、成長期と同じように、新しく知識を得たり・新しく学ぶことが一杯あり、1年を振り返った際の充実感や満足感をしっかり実感できる、
そんな生活を送っていれば、年齢に関係なく子供・若人・年寄にも時間は平等に流れるかもしれない。
お互いそんな生活を送りたいですね。



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