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随想の広場

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中小企業総合展から見えること
 〜「多品種極少量ビジネス」&「新付加価値創出」〜

14.06.10
SAVS会員  川田ビジネス クリエーション 代表 川田 國博
第9回となる中小企業総合展が5月28日から3日間、インテック大阪で、開催された。
展示会場を訪問して感じたことの一端を述べてみたい。
出展されている中小企業の展示ブースを、次々に訪れ、最新の動向に興味深く接した。
展示を見て強く印象づけられた中で、特にそのキーワードをあげてみると、
「超多品種 極少量」「短時間&ハイスピード」「新規付加価値創出」ということになる。
今や当たり前のこととなったアジア諸国を中心とする新興サプライヤーとの
熾烈な市場競争の渦中にあって、今後日本の中小企業が独自のモノづくりを活かして、
世界市場で生き抜き、勝ち抜いて行く道を求めていくとき、
その解答として上記3つのキーワードが、やはり中核を占めて来るように思われる。
やむなく多種少量生産を受け入れるのではなく、ニュービジネスモデルとして積極果敢に
チャレンジして行く企業姿勢が感じ取れる。

 独自のコアー技術を開拓しそれを展開させ、事業コンセプト・製品の企画開発段階から
自発的に参画し、生産の短納期化からさらに踏み込んで
「企画開発の期間短縮、スピードアップ」に貢献することによって、
新市場新顧客を創造する企業スタンスが重要性を増しつつあるように思われる。
最近3Dスキャナーや3Dプリンター、IT最新技術を駆使して、この市場ニーズに、
応えて行こうと、意欲的にチャレンジする中小企業も少なくない。
モノづくりのみならず、管理間接業務についても
「多品種少量生産ビジネス」「ビジネスハイスピード」
を実現できるような業務改革の必要性はますます高まっている。
一中小企業の単独の企業努力では対応しきれない新規受注案件や新規付加価値創出のための
ネットワークによる協業ビジネス活動も広がってきたように感じられる。
一つ一つの引合い、受注案件の中に大きな可能性を秘めたキラリと光るシーズやニーズを
感じ取る感覚やセンス、新規価値の創造に向けて熱い思いが、
事業機会創出に繋がるのではないだろうか。

また生産拠点や部材購買拠点を海外展開に求めることも単なるコスト力強化のネライにとどまらず
現地ニーズに根ざした事業展開により上記3キーワードを指向していると受け止めたい。
個々の顧客に「価値」を提供することは、企業本来の使命であると思う。



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